・何回言っても静かに話を聞いてくれない!
・他の先生の話なら聞くのに私の時だけ聞いてくれない!!
・子どもが話を聞かないのは自分の実力不足ってわかっているけど、具体的にどうしていいかわからない。
新任の先生を始め、こう悩んでいる先生は多いのではないでしょうか。
「子どもが話を聞かないのは私の話がつまらないから…」と落ち込んだり、話し方ばかり気にしていませんか?
確かにそこも大切ですが、実は子どもの前に立つ前から、話の聞きやすさを左右する要因があるんです。
今回はその方法を6つにわけて解説します。
保育士が先に準備できることばかりなので、子ども達に左右されず取り組めます。
実際に子どもの前に立って話すポイントを知りたい方はこちらの記事がお勧めです。
この記事に書かれたことを実践するだけで、話しやすさが変わってくると思います。参考になるものがあればぜひ試してみてくださいね。
子どもが話を聞いてくれるようになる確認事項6選
1,部屋の温度、湿度は快適か
そもそもの大前提。
子どもが心地よい環境でなければ話を聞く気にもなれません。
なんか暑い、寒いと思ったら、きちんと温度計と湿度計で確認しましょう。
出来ればパッと見てわかるようなデジタルの物を使用した方がよいです。
夏場は
温度25~28度
湿度45~60%
冬場は
温度18~22度
湿度55~65%
快適な温度と湿度の基準は上記のとおりですが、子どもはもともと体温が高かったり、クラスの人数が多いと暑く感じるかもしれませんので、気持ち涼しくした方が子どもは好みます。
特に今の時期は換気も忘れずにしましょう。
対角線上に窓を開けて全体の空気が入れ替わるように配慮したり、つねに扇風機を回して空気がこもらないようにしましょう。
2,気が散るものはないか
保育室はなるべく整理整頓するよう心がけましょう。
ついつい物を置きっぱなしの癖が…。
私もよくあるので分かります。
そういう人はせめて保育士が立って話をする周りは何もない状態にしましょう。
保育士の後ろに派手な壁面があったり、黒板に昨日書いたものが残ったままになっていませんか?
子どもは集中力も短く気が散りやすいので、先生の後ろがごちゃついているとどこに注目してよいかがわからずますます話を聞けなくなります。
なるべく子どもの視界に入らないような、子どもの後ろ、横に壁面など貼りましょう。
正面を避けられるとよいのですが、難しい場合は話す前に布で隠すなど工夫してみましょう。
保育室から園庭で遊んでいる子が丸見えではないか。
保育室の出入口が透明なクラスも多いのではないでしょうか。
このような園だと、特に1階のクラスは園庭で遊んでいる子が丸見えで気が散ってしまいます。
ホームセンターに目隠しシートが売ってあるのでそれを下半分貼るといいでしょう。(座ったときの子供の目線の高さが隠れるくらい)。
園長や主任に相談してOKがでたらいいのですが、そうもいかない場合は画用紙でもなんでもいいです。
段ボールで目隠しを作るのもおすすめです。
必要な時にさっと出していらない時は畳んでしまえるのでいくつか作っておくと重宝します。
隣の声が聞こえてこないか
日本の狭い園ではなかなか避けられない問題ですが。
話をしようと思ったら隣のクラスの楽しそうな歌声が聞こえてきて一緒に歌いだしてしまった
狭い日本の園のならではですね。
保育士あるあるだと思います。
換気する窓は対角線上の2箇所にして、大事な話をするときは窓を閉めましょう。
3,毎日の活動時間は一定か
子どもは同じことの繰り返しに安心します。
朝の会、主活動、給食…など毎日同じ時間にして、一日の生活リズムをなるべく一定にしましょう。
大人でも次の行動の予測がつけば動きやすいですよね。
また、時計に片付けの時間を分かりやすく工夫しておくと、子ども達から気付いて片付けてくれるようになります。
人に言われてやるのと、自分から進んでやるのでは後者の方が圧倒的にやる気があります。
こうなれば、子ども達が自発的に行動できる理想のクラスです。
反対に毎日時間がころころ変わると、「今日はいつ、何をどうすればいいの?」と、わからず落ち着かなくなります。
先生の指示がなければ動けません。
初めは大変かもしれませんが、リズムがつき、次の行動が分かってくれば子どもも落ち着いてきます。
だんだん楽になっていきますよ。
4,子どもの席は決まっているか
③と同じような理由で、どこに座るか場所が決まっている方が子どもも安心します。
また、友達関係を把握して、ふざけ合ったり、トラブルが多い子など離しておくこともできるので無駄なトラブルが減ります。
反対に相性のよさそうな子をくっつけることもできるので保育士が意図的に席やグループを決めておくことは大切です。
5,ピアノの力を極める
歌の力は偉大。
子どもが気持ちよく歌えることでストレスホルモンが下がり、その後の話も聞きやすくなります。
保育が多少下手でも、ピアノが良く弾ける先生のクラスは落ち着いています。
そのためにはピアノの力が必須なので頑張って練習しましょう。
苦手な先生も毎日ピアノに触れることで段々慣れてくるので、毎日必ず一度は弾きましょう。
失敗しても右手だけは止まらず弾き続けるようにするといいです。
また、歌うだけでなく、立つ、座るなども、効果音をピアノでつけると子どもにたちも自然と動けるようになるのでおすすめです。
例:子犬のマーチの曲が聞こえてきたらもうすぐお帰りの会だ!など
待っている間にBGM代わりに弾くことで先に終わった子たちも楽しく待っていられます。
流行りの曲や、アニメの曲を練習すると子どもも大喜びです。
(最近だと紅蓮華、なるべくみんなが知っている曲がいいです。)
早くピアノを弾いてほしくてお仕度を頑張る子も出てきますよ。
ピアノは弾けて損なし!!
先生の努力次第なので頑張りましょう!
6,事前の準備は完璧か
ここが一番重要
子どもの前に立って
あ、あれを準備していなかった!!ちょっと待ってて!!
とならないようにしましょう。
間が開くとせっかく子ども達の注目を集めたのに途端に集中力が切れてしまいます。
頼りない保育士だと思われると信頼関係が作りにくくなり、子どもも自由に行動するようになってしまいます。
厳しいですが子どもは新任だからといって大目には見てくれません。
信頼関係はこういった子どもが見ていないところの努力から伝わるものもあります。
毎日の記録に追われ次の日の事を考えるのは後回しになりがちですが、簡単でいいので前日に考えておきましょう。
製作の準備(予備も含めて)、子どもの前で読む絵本、紙芝居など、保育室においておきます。
特に新任のうちはやることを頭の中で考えているつもりでも、いざ子どもの前に立つと
えっと…どうするんだっけ
と、とんでしまうことも。
簡単にやることをメモ書きしたものをよく目のつくところへ貼ったり、人形相手に実際に話してみるのもお勧め。
冗談みたいな話ですが、実際に一回やる前とやった後では自分がスムーズに話せる度が全然違うので、前に立つと何やるか跳んでしまう人は一度試してみてください。
まとめ
前に立って話す前に確認すること6選について解説しましたが、いかがだったでしょうか。
- 部屋の温度湿度は快適か
- 気が散るものはないか
- 子どもの席は決まっているか
- 毎日の活動時間は一定か
- ピアノの力を極める
- 事前の準備は完璧か
話す前だけでもこんなにやることが!!
いや本当に…子どもの前に立つ前からこんなに配慮しないといけない事があって、だから保育士は大変なんです…。
でも不思議なことに子ども達は先生が頑張っていることを察してくれるのか、努力には応えてくれるんです。
基本的に、子どもは担任の先生が大好きです。
これは新任でもベテランでも関係なく、担任を一番信頼しています。
だから先生をよく見ているんです。
先生が子どものことを思って頑張っている事をどこからか感じ取ります。
不思議なことに…。
ここに書いていることは本当に基本的なことばかりですが、改めて確認するとできていなかったことが何かしらあったのではないでしょうか。
先生方の保育のヒントになれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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